これぞ王道ラブコメ!「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」
あらすじ
将来を期待されたエリートたちが集う名門校・秀知院学園(しゅうちいんがくえん)。
その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして半年が経っても告白することが出来ない。素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「いかにして相手に告白させるか」ばかりを考えるようになり、権謀術数の限りを尽くした“恋愛頭脳戦”を繰り広げる。
評点80点
視聴に至る動機
記事内容にネタバレが含まれるため今回以降、先に評価点数を記載する。読者に作品を先に見るべきかどうかの指標にしてもうおうと思い先に評点を記載した。数字からもわかるようになかなかの高評価である。今作は昨年話題となり、主演声優の古賀葵さんが声優アワード主演女優賞を獲得したことをきっかけに視聴することが決定した。声豚的にはこういった賞も新たな名作と出会わせてくれる素晴らしいものである。
感想
お互いプライドが邪魔して素直になれないという典型的なラブコメであるが、同じぐらいギャグ要素も含んでいると自分は感じた。構成としては、らんま1/2(自分が大好きなやつ)を思い出させる。このテイストが好きな人にはたまらないと思う。ストーリーとしては大雑把に言うと大きな進展がない。したがって今回はストーリーを追う感想ではなく、要素ごとに感想を述べていこうと思う。
作中BGM
OPから劇中のサウンドエフェクトまで昭和のトレンディドラマを彷彿とさせる構成であり、非常に懐かしい感覚を覚えた。冬のソナタ(韓国ドラマ)のようなBGMもあった気がする。これがより一層ギャグを引き立たせる要因だったのではと思う。OPはアニサマでも話題となったアニソン界の大型新人鈴木雅之さんである。若い人は知らないかもしれないが「め組のひと」などといった代表曲がある大物歌手である。
ラブコメ要素
作品を通してどれぐらいお互いが好きかというのがにじみ出ていてそれが垣間見えるのを見て思わずニヤついてしまう。例えば猫耳の回。
好きな相手故に特別に見えてしまうこの感覚、あるよね!
ストーリーを追うごとにさらに恋に落ちていく描写も最高である。これは言わずもがな最終話の花火回である。
ここのセリフは文学作品を思わせるような綺麗なセリフ。「誰もが花火に目を向ける…だけど…ごめんなさい…その横顔から…目が離せない…」
いや、美しすぎる。まさに文学美。この手の作品は早く二人くっついちゃえと思いつつもそこまでの過程を楽しみたいと思わさせてくれる。
ギャグ要素
ここに大きく貢献しているのは間違いなく藤原千花と石上優である。
主人公の妹である白銀圭に陰キャと言われていた石上君。その印象に負けないぐらい根暗でゲーム好きだが、リアルへの鬱憤を容赦なくぶちまけ、鋭い切込みを入れてくれる。
そしてすべてを上手くまとまりかけるのをぶっ壊してくれるカオスこと藤原書記。なんといってもかわいい…
…
かわいすぎる…
…
とにかく可愛い!
このオープニングを見てくれ!!
開幕から可愛いってなってたわ!そりゃ出てきてからしゃべっても可愛いし、終いには3話のエンディング!
高音で跳ねるところの声も好こおお
伏線回収
この満載のギャグ要素だが、使い方にも注目してほしい。例えばこのラーメン回。
一話ならぬ半話完結の何気ないギャグ回のようにも見える(ちなみにバリカタの下りとかめちゃくちゃ好き)がこれが実は後々言い隠し味を演出してくれる。それは最終話である。見ていた方は何気なくおおラーメン四天王と思って笑ったかもしれないがこういう伏線回収のような使い方は人に好印象を与えている気がする。というのも知らないタクシー運転手よりも、知ってるタクシー運転手が出てきたほうが当然面白く見えるし、何よりこのシーンでのこの運転手のしたり顔が自然に見れる。
ほんまいい顔してる笑
最終話のEDの伏線回収にも笑わさせていただいたがここでは割愛する。
作画
元々作画に関してはそこまで重視していないのだが、気にならない程度には安定していたと思う。特に驚いたのは雨の回である。このシーンは豪雨の中腕を振り下ろすシーンなのだが、めちゃくちゃ綺麗だった。流石A-1 Pictures
個人的に気になったのは、このシーン。
かぐやの不安を映すシーンだとおもうんだけど、どういう描写かよくわからない。ここは誰かの意見をお伺いしたい。
キャスト
初めて演技を見た人が多くこの作品だけで測ることは難しいが違和感なく見ることができたと思う。中でも個人的に目を見張ったのが麻倉ももさん演じる柏木渚と花守ゆみりさん演じる早坂愛である。
朝倉ももさんといえばかわいい感じの妹声や、明るいキャラという印象が強かったが、印象のちょっと上の年齢の演技を見ることができ新たな一面を見れた気がする。花守さんは一貫した使用人のトーンとそれ以外を使い分けつつ、最後の場面では入れ替わりにおいてハイクオリティな声真似を披露してくれる。
総評
懐かしくさえ感じさせる基本骨子に魅力的なキャラクターが飾り付けを綺麗に行なったといった印象を得ました。続きがあるということで、この作品への評価は結末に応じて変わると思います。その意味も込めた保留を残した80点とさせていただきました。
最後に可愛い藤原書記の画像でお別れしましょう。